2008-01-01から1年間の記事一覧

もうクリスマスは勝手にやってこない

ここ1ヶ月半ほど取り組んでいた、板橋区翻訳コンテストの課題をなんとか提出して、「ああ!すっきりした!」と思ったのもつかの間、クリスマスがやってきた。 私の母は、行事を大事にする人で、家では年がら年中、なにかしら執り行われていた。中でも、クリ…

12月の人

12月になると、毎年思い出す人がいる。 Tと私は、18、9年前にサマーキャンプで知り合った。私は、アメリカの長い長い夏休みをもてあましていた小学生。高校生だったTは、自然とこどもが嫌いではない、キャンプのリーダー。あれから、私は5回引越した…

へっぷう!へっぷう!

早いもので息子は6ヶ月になった。離乳食も始まり、炊き立てのごはんのような、いい匂いがしていたうんちは、一気にくさくなり、顔はますます肉まんにそっくりになり、「へっぷう!へっぷう!」と「ぷう」のくちびるを震わせる音に夢中になりながら、今日も…

猛然と、くちびるを奪いに行く

友人の家に息子と行った。その家には2ヶ月前に生まれたばかりの「ふうちゃん」というかわいい娘さんがいる。お互いどんな反応を示すのかたのしみにしていたら、かんは着くやいなや、ふうちゃんに向かって猛然とにじりより、なんのためらいもなく、唇を奪い…

冬のパイネトレッキング情報

上野山荘別館の情報ノートに、このHPに冬季パイネ国立公園のトレッキング情報を載せる、と書き込みましたが、まだ実現できていないので、質問などある方はご連絡ください。asukahagiwara@gmail.comまで。お答えできる範囲でお返事致します。 私は2007年7月…

宇宙 アルゼンチン 梅田

たまに、ものすごい偶然が起きて、そういうときはいつも、時空が曲がったような気分になる。 その日、私はかんを連れて梅田の大丸(デパート)にいた。Hがたまたまその日は大丸で働いていて、仕事見学に行ったのだった。その足で、となりの阪神(デパート)…

発想の転換

暑かった夏も終わり、今年二度目の引越しも終わり、疲れが出たのか何年かぶりに38度の熱が出た。単なる風邪でも乳飲み子がいる場合、一大事だ。とにかく、かんの隣に一日中ころがって、おむつとおっぱいの時間だけ起き上がる。おむつも布オムツはやめて、…

もうひとつの育児日記

田舎に帰省した母から荷物が送られてきてた。その中に、28年前に母がつけていた私の育児日記が入っていた。開いてみると細かい字でぎっしり、誕生から3歳までの日々の様子が赤裸々に書かれていた。 (母の日記より抜粋) 「退院直後のように大あわてするこ…

京都よりもすばらしかったこと

3週間前に来てくれたばかりの高校からの友人が、神戸出張のついでにまた立ち寄ってくれた。せっかくなので、ずっと行きたいと思いつつもなかなか行けなかった京都にでかけてみた。友人が重いバギーを持ってくれて、私がだっこ紐でかんを抱えて出発。一時間…

こどものちから

旅行中はよく知らない人に話しかけられた。「どこから来た?」「どこに行くの?」「この国は好きか?」「カラテはできるか?」などの他愛のない会話。同じように会話にうんざりするときもあったけれど、知らない人と言葉を交し合うのは楽しかった。日本に帰…

太陽の塔

先週末は、友人夫妻が東京から遊びに来てくれた。ここ何ヶ月かずっと餃子が食べたい!でも、そんなに手間ひまかけられる状態じゃないしなあ、と思っていたら、友人(夫)がさらっと90個くらい作ってくれた。友人(妻)も海老とアボガドのサラダを作ってく…

ひっくり返りたい衝動

生まれてからわりとすぐに踊りだしたかんは、常にじっとしていられない。そして、ついに2週間程前からは、ひっくり返ることを覚えた。起きている時間はほとんどひとりでころころ転がっている。そして、ひっくり返っては苦しげに首や背中や足の筋肉を震わせ…

お食い初め

かんが生まれて100日が経った。 以前、静岡の祖母がお食い初めの器を持っているから使いたかったら言ってね、と言っていたのを思い出し、電話をしてみた。その器は久谷焼きで、祖母がやり手の保険外交員として鳴らしていたころ、当時の支部長さんからもら…

あたごさん

かんが生まれて1ヶ月経った。私のおっぱいだけで1ヶ月も生きながらえて、体重も少しずつ増えているなんて不思議だ。おっぱいは雨と血が混じった匂いがする。 こんなに小さい子どもと今まで接したことがなく、最初の1ヶ月は泣き叫ぶかんを前にして、泣いて…

生まれました

雨が降る5月10日の23時半、子どもは生まれました。初産にも関わらず、助産院に着いてたった1時間、分娩所要時間4時間11分の、驚異的なスーパー安産で、信頼する二人の助産婦さんと、立会いに間に合わなかったHの代わりに付き添ってきてくれた実母に…

モラトリアムと高尾山

新緑の、この季節が一年の中で一番好きだ。天気もいいし、子どもも生まれる気配がなく、この天気の良さにじっとしていられなくて、高尾山にでかけた。登りはケーブルカーで途中まで行って、おにぎりを食べて、頂上まで歩き、帰りは高尾山口の駅まで歩いた。…

違和感

イルカと一緒に水中出産をするメキシコのガビー。 一日120人以上の子どもが生まれる工場のような病院で出産するベトナムの女性達。 医療機関に一切頼らずに、仲間に囲まれて出産するアメリカのヴァネッサ。 8ヶ月までステージで踊り続けたフランスのサン…

わたしは哺乳類だった

臨月の腹。(腹囲92センチ)10ヶ月目に入ってから、階段をころがり落ちる勢いでお腹が大きくなった。ちっともかわいくないメロンのような、妊娠線(一生消えることはないらしい。。。)もいつのまにか我が物顔でへその両脇にばっちり刻まれていた。最初…

丸パン

チリのかなり南に位置する、Punta Arenasというところで、新鮮な海産物にはまり、2週間ほど沈没して料理に夢中になっていたとき、宿にPという出稼ぎ中のチリ人がいて、彼はよくパンを作っていた。共用キッチンの下扉を開けると、Pの5キロの袋に入った小麦粉…

T先生のこと

ウォン・カーウァイの新作「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を見た。主人公のノラ・ジョーンズは、アメリカ国内を旅しながら、ニューヨークにあるカフェのオーナー、ジュード・ロウに葉書を送り続ける。その葉書は、「どこどこに行って、なにをした」よりも「…

33週目

あと1ヶ月。 どんな子が中に入っているんだろう?

旅の終わり

2008年2月2日、1年4ヶ月ぶりに日本に帰ってきました。 旅先でよくしてくださったみなさま、日本で動向を気にしてくれていたみなさま、どうもありがとうございました。 **************************** 旅の初めはニューヨ…

年越しとヌーディスト

メキシコシティから13時間半、バスやピックアップトラックを乗り継いで、マスンテという小さな漁村にたどりついたのは、大みそかの昼過ぎのことだった。ここは、Hが二年前に年越しを迎えた場所であり、彼自身とても気に入っていたうえ、私も「海」「ヌーデ…